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障がい者施設での食品ロスの削減とSDGsの目標12

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食べ残しのピザ

みなさんお疲れ様です。

多くの通所や入所施設では職員も給食を食べることができますが、支援を行いながら、利用者の動向を気にしながらの利用者と一緒の食事は現場の状況によっては、味わう余裕がない、または食事が喉に通らないことも多々あると思います。

元から少食であった僕は、今から数年前の通所施設での勤務時代、給食のご飯を小盛りにしてくれるよう個人的に給食担当者や事業所内に併設された厨房で働く給食協会に打診したものでした。

さて結果はどうだったか…。

ちょうどその頃から食品ロスが社会問題となり、SDGsを国が後押しし始めている頃。

僕らにもできることがあるはずなのですが。

当然僕も毎回のように残してしまう食事を無駄だと感じ、地球のために、とは思わなかったにしても僕以外の、特に職員らの残飯に疑問を持つのでした。

目次

障がい者施設での給食と食品ロス

手作りのお弁当

結果、僕の勤めていた通所施設では、給食の僕の小盛りは実現しませんでした。

残してもいいですよ」との回答。

理由としては、一人の職員だけのために決められた量を変えるわけにはいかない、そんなようなことだったと思います。

無駄やもったいないよりも提供する厨房職員の業務が増える煩わしさが勝った瞬間です。

それからは自分で持参した食事で昼食を摂り始め、これが一番良い方法であったとスッキリしない自分を納得させていました。

給食の提供

多くの障がい者施設、事業所における食事の提供は、給食協会をはじめとした委託業者が調理しています。

それは栄養士等の監修のもと献立やカロリーが決められています。

さらに利用者の特性によっては、食事量やアレルギーのための禁止食材、おかゆや刻みなどの形態も一人一人違ったものになり得るものです。

これは確かに、大量の材料を調理し、何人分もの食事を提供する厨房の職員にとっては大きな負担でもあります。

通所施設での勤務から遡り、僕が入所施設で働いていた頃、入所利用者30人分と勤務職員分、朝昼晩3食、下ごしらえや後片付けを含め、給食協会職員1〜2人で早朝から19時くらいまで余裕なく働いて頂いたのを記憶しています。

それもほとんどの食事が普通食ではない。

ご飯の食事形態にしても、普通、おかゆ、ペースト、一口刻み、極刻みがあり、パン食の献立の時にはパン禁の利用者へご飯の提供など、これだけ手間が掛かるのです。

僕らが伝える急な食数の変更に苛立たれたことも多々あります。

利用者への食品ロス削減の限度

食品ロスに関しては、多くの利用者は皿を舐めるほどきれいに平らげる一方で、少食や偏食で食事を残してしまう方もいます。

そんな利用者のための食事についての支援計画を作成したとしても、改善には多くの時間を要するような気がします。

利用者のこだわりやこれまでの習慣、嗜好というものは簡単には変えられるものではないと実感しています。

本人や保護者の要望にもよりますが、僕個人的には、食べたくないなら無理には食べなくてもいい、という立場を取ります。

周囲の職員が美味しいから美味しいからと言って利用者を盛り立て囃し立て、ついに食べてほしい野菜を食べてくれた、と思ってら吐いてしまったという経験もあります。

時間を掛け、手を替え品を替え、なんとか野菜を食べさせようと頑張る職員の気持ちも分かりますが、それには入念な支援計画、関わる職員らの支援の周知と実行、根気強さと多くの時間が必要です。

提供する職員の業務や利用者の特性の両方を鑑みれば、利用者の食品ロスも仕方がないと言えるのかもしれません。

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障がい者の食事形態と摂食・嚥下障害について 支援員にとっては、食事介助が主な支援内容ですが、施設が提供する食事にも気を配らなければなりません。障がい者の体調や身体機能の変化、健康管理のために、食事量を調整したり、食事形態を変更する必要も出てくるのです。

職員や委託業者ができる食品ロス削減

食品ロスの削減は利用者に強要するものではなく、もっと言えば、誰に対しても法的拘束力もないのが事実ですが、福祉が(welfare)人々の幸せを志向するなら、人々の住む地球の幸せを願うのも必然であり、僕らが率先して地球環境のための行動を主導してもおかしくはありません。

例えば給食について福祉事業者や個人でできることはなんでしょうか。

・お弁当を持参する(利用者・職員)
・個人に合った食事量の提供(調理者)

お弁当の持参

利用者や職員が自分の適切な食べ切れる量を作ったり、買ったりしてお弁当を持参することです。

ただ、デメリットとしては嫌いなものを食べない、買わないなど偏食や少食によって健康・栄養面で不安が残ること、自宅でお弁当を作る保護者などへの作り手の負担が挙げられますが、無駄をなくし廃棄を減らすことの意味で食品ロスの削減につながります。

個人に合った食事量の提供

厨房で調理する委託業者の職員の負担が大きくなることは避けられません。

利用者に対しては食事量も食事形態も対応しているのだから、職員の給食に関しても簡単に対応できると思いがちですが、白米の炊く量、食札の用意など、それなりに給食委託業者にも事情があるはずです。

個人が提案したところでそれが通るとは思いませんが、受け入れる事業所との連携や給食委員会等会議の場が必要でしょう。

もう少し給食に関わる人々の範囲を広げてみます。

食品ロス削減と取り組み

食材の提供

ここでは給食の食品ロスとは直接関わる訳ではありませんが、僕が今までの勤務した事業所での食品ロスにつながる取り組みがあります。

・余剰分または期限切れ間近のお菓子の提供
(パチンコ店)
・余剰分恵方巻きの提供(コンビニ)
・食材の自主生産と売れ残り生産物の使用・提供

(障がい者施設)
・農家や地域住民からの余剰分の食材の提供

パチンコ店

パチンコ・スロット店ではお客様が交換できる景品としてたくさんのお菓子を常備しています。

いつまでも交換されず消費期限を迎えることも少なくないようです。

近隣のパチンコ店からのご好意で大量のお菓子を定期的にいただき、利用者のおやつとしていました。

コンビニ

恵方巻きや季節商品も一時的な需要でしかないために余ってしまい、廃棄へとつながり、社会問題として取り上げられたニュースを聞いたことがあるかもしれません。

入所施設とその利用者へたくさんの恵方巻きを近くの大手コンビニ店が直接配送してくれたことがあります。

障がい者施設

B型事業所や生活介護事業所など活動の一つとして野菜など食材の生産があります。

これらの食材は決して品質や形の良いものばかりではありません。

売れ残ったものは給食委託業者へ買い取ってもらったり、無償で引き取ってもらい、給食の食材として利用してもらっていました。

また、活動の一環として調理実習を行ったこともあります。

農家や周辺住民

障がい者施設や事業所周辺の農家など生産者や住民に余剰分の食材を提供してもらうことです。

これは時間的にも量的にも計画を持って取り組むことは難しいかもしれませんが、普段から地域と関わりを持つことは様々な点でメリットがあるはずです。

食品ロスとSDGsの目標12

目標ナンバー12

SDGs(エスディージーズ)は「持続可能な開発目標」という国連が掲げた地球規模の行動計画です。

世界の人々が取り組むべき行動計画であるSDGs(エスディジーズ)にも食品ロスに関して言及されています。

目標 12. 
持続可能な生産消費形態を確保する

我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ(外務省仮約)」外務省

目標 12.3
2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食料の廃棄を半減させ、収穫後損失などの生産・サプライチェーンにおける食料の損失を減少させる。

我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ(外務省仮約)」外務省
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SDGsの障害福祉 SDGs(エスディジーズ)は世界全体で取り組むべき行動計画です。ただ、SDGsが指し示す「目標」が「持続可能な開発」と知ったところであまりに抽象的であると言わざるを得ません。僕らが関わる障害福祉の分野では一体何が語られているのでしょう?国連によって示されたSDGsのアジェンダ(行動計画)を元に、障害福祉事業者や僕らが取り組むべき目標や課題を探っていきたいと思います。

国連や日本が推奨しているからと言って、SDGsは僕らに対して強制力を持つものではありません。

それでも取り組むメリットがあるはずです。

・コスト削減
・社会的責任と社会的価値の両立
・企業・法人としての価値の向上

まとめ

コロナ禍の影響でテイクアウトを導入するお店も増え、利用する僕らにとっても便利になりました。

様々な今まで食べてこなかった料理を手軽に食べられるので僕も何度も利用しました。

が、その弊害として…ゴミが増えました

プラ容器のゴミの廃棄が、人との接触を避けられることのメリットと同等にうしろめたいのです。

プラスチックの廃棄がどれだけ大気や環境汚染に影響するのかは知りませんが、逆行しているとは言えないまでも意味がないように思える一長一短なこのシステムをどう考えればいいのでしょう。

…と、こんな気付きがエコやら食品ロスにつながるのかもしれません。

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