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【自閉症】障がい者が拒否する食事のこと

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拒否すること

みなさんお疲れ様です。

自閉症の方の特徴として「こだわり」が挙げられると思いますが、

支援する側として、どうしてもそのこだわりを受け入れられないことがあります。

例えば食事。

食事や排泄など、人間として必要な営みのこととなれば簡単には受け入れられず、

時には支援する人たちの間で支援に対する意見の食い違いを生むことにもなります。

今回は自閉症利用者の方を例に食事拒否に対する支援について考えていきたいと思います。

目次

自閉症Kさんが食事を拒否するようになってきた

グループホームに入居し、日中は生活介護に所属しているKさん。

日常生活動作は自立しており、一部声掛けの支援を必要としています。

同じ質問を何度も繰り返すことがありますが、日常会話に支障はありません。

テレビが大好きで自分で録画することもできます。

特定の自動販売機でジュースを買い、一気飲みするのが好き。

食事に関しては、好き嫌いがあり野菜が苦手でしたが、

前担当職員や保護者、周囲の支援により食べられるようにはなってきました。
(ほとんど噛まず飲み込んでますけど笑)


さて、食事拒否に関してですけど、これは以前から拒否していたわけではないんですね。

体重の増減は以前からありましたが、目立って食事拒否はなく、おそらく野菜拒否や食事提供量、運動量、おやつ量による増減だと思われます。

いずれにしても極端ではありましたよね。

食べるときはたくさん食べ、食べないときは食べない。

運動すると決めたら徹底して運動する、みたいな。

僕がKさんの担当支援員になってから徐々に食事拒否が目立ってきましたが、

本人に聞いてもハッキリとした答えが返ってこない。

答えられるだけの能力は持ってるはずなんですけどねえ〜。

食事を促せば促すほど布団を被ってこもってしまう。

ただ、布団を被って寝ていても、就寝前の目薬はきちんとさしてくれる、

憎めない奴なんです!

自閉症Kさんが食事を拒否する理由とは

テレビのために

正規職員だったとしても毎日会うことはできませんから、

ここは世話人と協力して食事拒否の理由を探ることにしました。

◯食事拒否は毎日ではなく、曜日が決まっているようだ。

◯1日3食のうち、夕食だけを拒否する。

◯夕食を拒否して、すぐに布団を被って眠ろうとする。

だんだんわかってきましたね。

そうしているうちに一緒に住んでいる他の利用者から密告が…!

◯Kさんが夜中にテレビを付けていてうるさい。

◯Kさんが明け方に起きてきて冷蔵庫をあさっている。

というか、苦情ですけどね…。

………………………………………!

そうです。

テレビです。

テレビが大好きなKさん、

早朝の「暴れん坊将軍」を観るために、食事を拒否してまで早く寝ていたんです!

そうであれば辻褄が合います。

急に食事を拒否し始めたのも、番組が始まってから…などなど。

そうか〜、そういうことか〜。

夕食を摂ったらすぐには寝られないことが身体でわかっていたんですね。

あるいは、夕食を摂ってからだと早朝に起きることが難しいことを知っていたんですね。

律儀な奴だなあ〜。

ある意味感心します。

ちなみに、録画しておけばいいんじゃないのと、思い調べてみましたが、

お気に入りの番組でHD(記録装置)の容量が一杯でしたっ
(⌒-⌒; )

そして頑なに食事拒否の理由を言わなかったのも、

好きなテレビを制限されることが嫌だったようです。

自閉症Kさんの食事についての今後の支援

グループホームの食費というのは、実費で食費総額を人数分で割って利用者に請求しています。

食事を拒否したからといってすぐに廃棄したり、他の利用者と分け合ったりと

すぐにはできないのが悩みどころ。

いわば人のお金みたいなものですからねえ。

正直、テコでも動かないとわかってからは、僕が拒否された食事を頂くこともありましたし、

皆で分け合うこともありました。

廃棄するのもやっぱり…

心痛みます。

支援員として

なんとか食べてもらいたい…。

というわけで

世話人にも意見を頂きながら考えてみました。

支援計画案

①録画・記録メディアを購入し、余暇時間に観るように勧める。

②好きなコンビニ弁当を購入し、食べない日を減らす。

③お母さんに言うよと、人任せにし、恐れさせる。

④夕食時間を少し早める。
(おにぎりなど軽食)

と、半ば強引に計画してみましたが、

結果を先に言えば、

④の夕食時間を早める(おにぎりなど軽食)

が、効果的でした。

これは、調理する世話人の協力なくしてはできませんし、

調理しない僕には浮かばない発想でした。

本当に世話人によって協力的かそうでないか…差がある(笑)

保護者

Kさんはグループホームの利用者の中でも、よく帰省する利用者の1人でしたから、

その都度、保護者とは状況報告や経過報告することができました。

なにより保護者はKさんの体重について心配しているようでしたが、

極端な体重減少が見られないこと、

毎日抜いているわけではないこと、

また、自分の子の頑固さも十分に理解を示して頂き、

無理に食事を強制することなく、声かけや促しなどで継続して支援することを条件に、

それでも食事を拒否するのであれば、食事拒否も致し方なしとの結論を頂きました。
(寛容な保護者で良かった😌)

自閉症利用者の主張について

僕は基本的に利用者の要望や拒否というのも、まずは受け入れるように心がけています。

聞こえは良いですが、

首を縦に振っていながらも、

心の中では苦虫を噛み潰して腹立たしい気持ちになることもあります。

ありますけど…、

何かしら彼らなりの論理があって主張しているのであって、

僕の常識や習慣をすぐさま押し付けることはできません。

なにより僕自身が頭ごなしに自分の主張を否定されたくない、という気持ちがあるんだと思います。

また、自閉症のこだわりというのを、

僕の支援技術では改善することが難しいという、自信のなさが関係しているのかもしれません。

何を言っても、どうやってもこちらの思うようには動いてくれない…。

そういった無力感を経験したからかもしれません。

だからこそ他の職員に素直に協力を仰げる、ということもあるんですが…。

逃げですかねえ〜⁈

本当に障がい者(他人)は僕自身の鏡ですよね。

考えさせられることばかり。


障がい者と支援員を応援しています!

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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拒否すること

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