入所施設やグループホーム、通所施設の一部で入浴支援を行うこともあると思います。
支援中自分が濡れてしまったり、腰を痛めてしまったりと支援員の負担は大きいものですが、
入浴支援は、利用者の身体の状態や身体の異変を察知するためには絶好の機会なんです。
特に入所施設では、大勢の利用者を同じ時間帯で流れ作業のように支援していると、些細な変化を見逃してしまいます。
大ごとになる前に、あるいは手遅れにならないよう、
入浴中、支援員が観察すべきポイントを紹介します。
入浴における基本動作の観察と身体機能の低下の徴候
利用者それぞれ自立している部分と介助が必要な部分があると思います。
支援員としては当然、利用者が自分でできないことをできるように支援していきますが、
利用者の高齢化も進んでおり、身体の成長のピークを過ぎた利用者が目立ちます。
そう、何かできないことをできるようにする以前に、今できていることを維持するのに精一杯の利用者ばかり。
洗髪や洗体、座位や立位など、
入浴動作で、今までできていたことができなくなっていないかを観察することが多くなっています。
身体機能の衰えに気付かず、結果転倒してしまい、車椅子生活を余儀なくされるケースもあります。
その他には、椅子やあかすりタオルの汚れにより、排便後の拭き取りができていないことも見つけられます。
拭き取り動作のことだけではなく、太ももまで汚れていたり、肛門に便がはさまっていたりと、便の固さや胃腸の調子なんかも推測できますよね。
脱衣所での衣服の着脱も、観察すべきポイントです。
特に身体障がい者は、拘縮が進みがちですので、足が上がらなくなったり、腕が伸ばせなくなったりと、リハビリの必要性も出てきます。
入浴中の観察で、病気の徴候と怪我に気付ける
身体の表面に現われるような皮膚病や怪我を察知することができます。
看護師など専門家が見れば、もっと重篤な病気の徴候も察知できるかもしれません。
蚊やダニなどの虫刺され痕や
菌の侵入で見たことないくらい腫れ上がるできもの。
敏感肌や乾燥肌で、かゆくて引っかいてしまった傷。
水虫や体臭などにも気付けるはずです。
あと、ちょっとした擦り傷。
(怪我を恐れることのなく突進する利用者!)
足をぶつけることが多いのか、よくあるのは足の爪が割れてしまっていること。
爪が伸びていることを発見してもすぐには対応できなくて、後回しにしてしまいがちです。
入浴中の観察で、あざや腫れ、出血などが見つかれば、虐待の徴候も見抜ける
支援員による虐待も発見できるのではないでしょうか。
あからさまな暴力による出血などはないにしても、引っ張ったり、押さえつけたりで、皮膚が赤くなることはあります。
ただ、入所施設は福祉施設の中でも特に閉鎖的と言えますので、虐待があったとしても外部に明るみになることは少ないと思われます。
入所支援員らは、利用者を引っ張ったり押さえつけたり、自分も似たような支援をしているという自覚のもと、同僚に対して言いづらくなっているんじゃないでしょうか。
これは僕が入所施設の支援員として経験した実感でもあります。
まとめ (と入浴中に忘れがちな支援)
入浴支援は、利用者の身体の情報であふれています。
しかしその反面、支援員の気配りや観察による負担が大きいのも事実です。
支援員それぞれが入浴支援を見直しつつ、支援員と利用者が余裕を持って入浴できるような環境を整えたいものです。
。。。。。。。。。。
そして最後に、入浴支援で忘れがちなことと言えば…
洗顔なんじゃないでしょうか?
僕が経験した入所施設の入浴では、顔をシャワーで流すだけ🚿
(うちだけ⁈)
洗顔料を持っている利用者はいませんでした!
個別対応ではない、大人数の入浴こそ洗顔を忘れないでください!
それではまた!
障がい者と支援員を応援しています!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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